こんにちは。相談件数4万件、
「幸せな恋愛・結婚カウンセリング」、
臨床心理士の谷地森久美子です。
カップル・夫婦という、心の距離が近い関係では、
仕事や友だち関係では気が付かない、
自分の弱さに直面することがあるものです。
最近、増えている、恋愛や結婚が面倒という人は、
その「面倒」という気持ちの中に、
恐れや不安があるからかもしれません。
さて今回は「生き辛さ」克服のヒントについて。
例えば、婚活や恋愛、
あるいは仕事でうまくいかないことがあると、
「ダメだ、ダメだ」と自分を責めて、
次に進めなくなる方がいらっしゃいますよね。
普段「いいひと」を演じながら、
心の奥でとても疲れてしまっている方にも重なるテーマです。
今回は、このような生き辛さへの
癒しのヒントについて考えていきます。
それでは、はじめていきましょう。
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「愛という名の虐待」とは、
親が、愛情という名のもとに、
子どもを支配し力を奪うこと。
それは、多くのひとがイメージする、
虐待とは、ほど遠く、
親は、子育てや教育に意識が高く、
その凄まじいほどの想い故に
子どもから、自ら生きていく力を
奪っていきます。
児童虐待は、英語で「child abuse」ですが、
abuseのもともとの意味は、
(ひとが権利・権力など)を「乱用」する、
(乱用・酷使して)「傷つける」。
まさに、親が、子どもを
「乱用・利用する」から痛ましいのです!
さて「愛という名の虐待」を、今回、シリーズで
テーマにしているのは、次の理由からです。
一見、虐待には無縁だと思っていても、
「ありのままの自分」や、
「自分を愛する」というシンプルなことが
どういうことか、わからない…という方が、
10代から、人生経験を積んだ50代まで、
年齢に関係なく、最近、増えている印象があります。
そして、その方々の生きてきた歴史の背後に、
今回のテーマが、見え隠れしているのです。
それに該当する方々は、
子ども時代を振り返っても、ぼんやりして
思い出せない――、
子ども時代を思い出そうとすると、とても疲れる、
嫌な感じがする――、
あるいは、昔の自分が好きではない――、などなど
子ども時代が良いイメージではない、ということを
カウンセリングの中で訴えてきます。
そして、現在の生き辛さは、その延長線上に
あるのです。
このような生き辛さを抱える方々が、
いままでよりも少しでも、ほっとできるには、
どうしたらいいでしょうか。
今回、その癒しのヒントを考えていきます。
1) 今の不安は、本当はいつのこと?
過去と現在を区別する!
「あぁ、自分ってダメ」と、自己嫌悪に陥る時に、
あなたは、どんな状態になっているでしょう。
決して心地よくはないけれど、
いつものお馴染みの状態のはず。
お馴染みなのは、なぜでしょう?
それは子どもの頃に、不安や恐れ、途方に暮れた時に
感じていた心身の状態が、
現在においても繰り返されているからです!
つまり、現在の何らかの出来事をきっかけに、
過去の、恐れや不安を感じた時の状態に
瞬時にワープしてしまうのです。
心が落ち着かなくなった時、
その繰り返されている状態が
「子ども時代の本能的な反応」だとしても、
今の自分が脅かされているため、
それを理解し区別するのは、とても難しい――。
同時に、愛という名の虐待は、
外から見えにくく、本人でさえ、気が付きません。
そして放置された分、子どもの心は蝕まれ、
根深いものになっていくのです。
そのため、まずは、
あなたを煩わし続ける
「不快で不安定で脅かすような感覚」を、
過去の(心身の)状態の再燃なのだと、
時間の境界線を引きながら、過去と現在を
しっかり区別することを意図してみましょう。
例えば、あなたが、(いつものように)
自分を責め始めた時。
一旦は、否定的な思いの渦にどっぷり浸っても、
少し時間がたってから、
「これは、いつの感情?」と
自分に問いかけ、ひと呼吸おいてみる。
(この時、くれぐれも「またやってしまった」と
責めないように。
責めて、また責めて…の繰り返しになりますからね。)
そして、仮にうまくできなくても大丈夫。
過去と現在の線引きを「意図した」瞬間から
親に支配され、受け身だった過去の在り方が、
主体的な方向へ、すでに変化が起きているからです。
さあ、ここから、
あなたの、「今を生きる」人生の始まりです!
2) 人生の中に「ほっとする」要素を
意図的に取り入れる
うまくいかないことが起きるたび、
自分を責めるパターンに入るのは
生き辛さを抱えている人の特徴です。
でも、責めるのをやめようとしても、
わかっているけどやめられない…、ですよね。
責めるのが、日常となっている方の多くは、
自分でダメ出ししていることすら、無自覚です。
ですので、あなたの心の中が、
ざわざわ、ぐじゃぐじゃしてきたら、
難しく考えず、シンプルに、
ほっとできること・安心できることを
やってみましょう。
コツは、「意図して行う」こと。
今までの、あなたは、落ち込みっぱなしで、
何も思いつかず、途方に暮れていたかもしれないですね。
でも、これからは、落ち込んだ自分を見捨てないで!
「困っているあなた」を、あなた自身がなんとかしようと、
意図していくマインドが肝心です。
具体的な方法は、次の通り。
はぁ~と何度か、息をつきながら、からだやこころを
ゆるませる、
寝転がって目をつぶり身体がソファーや布団に、
馴染む感覚を味わうのもいいでしょう、
あなたが好きなお茶を、味・温度・口当たりなどを
楽しみながら飲んでみるのもいいでしょう。
あなたにとって、頑張らないですむ、
「今、くつろげる」方法をやってみましょう。
そして、それを試みながら、今、この時を、
丁寧に味わい、感じ続けてみましょう!
これは、安心を感じることであり、同時に
「今、ここ/この時」という、現在を生きるということ。
先の「過去と現在を区別する」ことにも繋がるのです。
同時に、「今、安心できて、ほっとできる」ことは、
「今の自分を感じている」ということ。
そして、この状態が「ありのままの自分」でもあるのです。
3) 「良い子/良いひと」を卒業して、自分を生きる!
周囲に気を遣う「よいひと」、そして、
かつての「よい子」だったあなたへ。
これまでのあなたは、常に周囲に配慮して、
外側から求められた理想や期待に
自分を合わせながら生きてきましたよね。
そして、その理想や期待に沿えない自分を
心のどこかで、嫌ってきたことはありませんか。
でも、そのやり方は、子どもの頃、
まさに親からされた、
「ありのままを認めない」という在り方そのもの。
その在り方が、自分に染みついていることを
ぜひ気がついてください。
そうしないと、あなた自身が、
パートナーや自分の子どもに
愛という名の支配を行い、
その人たちを尊重しない態度に出てしまう
ことになるのです。
「不完全」「不充分」ばかりに注目して、
自分をしごき続けるのは、
せっかくの能力を消耗させていく生き方。
今、あなたが感じている生き辛さは、
これまでの在り方にあなた自身が限界を感じた、
心のSOSかもしれません。
人生中盤以降は、
再び、自分の人生を選びなおすステージ。
「よい子」「よいひと」を生きた歴史に敬意を払いつつ、
あらためて、自分の人生を生きるのだと
心をこめて、許可し、宣言しましょう!
これまで眠っていた魂を鼓舞させ、
あなたらしさを全うするために!!
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