あんなに恋人が好きだったはずなのに、なぜ「幻滅」してしまうの?

こんにちは。相談件数4万件、
「幸せな恋愛・結婚サポートカウンセラー」、
谷地森久美子です。

先日、大学生から失恋の相談を受けました。

「彼女が僕に“幻滅した”って…。
だから自分の悪いところを直したいのです」。

よくよく聴くと、彼女の理想と、
現実の彼にギャップがあった様子。

この「幻滅」――若い人に限らず、
長いつきあいのカップル・結婚した夫婦にも、
良く出てくるキーワードのひとつ。

今回は、このエピソードを入口に、
「幻滅」がなぜ起きるのか、
それをどのように乗り越えていけばよいのかを
考えていきます。

さて、はじめていきましょう。

****************

   
「理想と違った、幻滅した。」
  
彼女から、一方的にふられたAさん。
  
これまでの彼は、
  
「会いたい」と言われれば、
自分に予定が入っていても、彼女にあわせ、
  
デートの場所も内容も、
好き嫌いが激しい彼女の希望にあわせ、
   
「こーして、あーして」という彼女の我がままにも、
いつもイエスマン。
 
  
そして最終的に、
「優しすぎるから嫌、幻滅」と拒否されてしまいました。
   
    
なぜふたりは、うまくいかなかったのでしょう?  
   
  
それは――
  
   
彼女の中に
「理想の彼氏像」があったこと。
    
   
そして、実際つきあってみると、
 
現実のAさんは、その理想像と違うタイプだったこと。
  
つまり、理想の異性像が、ふたりを引き裂いたのです。
       
   
こうやって、書いてみると、
彼女は、自分勝手な印象がありますが、
  
愛情関係において、(程度の差はありますが)
誰でも同じような状態に陥ります。
  
   
みなさんは、心当たり、ありませんか。
  
   
私は、自分の学生時代を振り返ると、
    
一方的に相手に、自分の理想像を重ね、
   
「違う! そうじゃない」と、
勝手にイライラしていたことがありました。
     
    
いまさらながら、
「あああ…、未熟…」と反省。。。 (-_-;)
   
  
思い出すと、にが~い、このような経験。
  
      
愛する関係で、こんなことが起きるとしたら、
なんとかしたいし、
   
気が付かないでいると、残念な結果を招きます。
   
そのためにも、
    
    
   
「幻滅」と、どうつきあっていくか――を
いつも心に、とめておきたいものです。
 
  
みなさんが、
  
現在、誰かと付き合っていたり、
結婚していたりしたら、
  
必ず経験する「相手への幻滅の瞬間」。
  
   
実はその時こそ、
  
ふたりが一緒に成長していく、
スタートライン、と捉えることが必要です!
   
    
さらに説明しましょう。
    
    
   
自分の中に「理想の異性像」がある。
  
そして相手に「幻滅する」。
  
このプロセスをよくよく眺めてみると、
  
目の前の相手を見ているつもりが、
   
それは、本人ではなく
自分の理想像を重ねていただけ。
   
私たちは、相手に、それを重ねていることにすら、
気がつきません。
  
   
   
「メッキ/化けの皮が、はがれてきた」

「恰好をつけていたのが、
とうとう本性が見え始めた」など

   
パートナーを非難したくなったら、
  
それは、
  
自分が重ねていた理想像の効力が、
薄れてきただけの話です。
 
それなのに、これまで見ていた理想像が、
はかなく消えて
    
「なにこれ、前と違う…」
  
この違和感の原因を「相手のせい」と捉えてしまい、
  
自分の心の中で、勝手に傷つく。
  
この傷つきが、「幻滅」なのです。
  
   
幻滅の意味は、広辞苑では次の通りです。
   
     
幻想から覚めて現実にかえること。
美化し理想化していたことが幻に過ぎなかったと
さとらされること。
また、それで、落胆すること。
  
  
さて、ここからが、本題です。
   
  
みなさんが
誰かとお付き合いをしている、

あるいは、結婚しているとして、

    
数年程度なら、
   
この理想の異性像を、互いに重ね続けることは可能です。
   
先の広辞苑の説明のように、
   
相手だと勘違いした幻想(理想の異性像)は、
いつしか効力を失い、   
   
私たちは、現実直視を迫られます。
   
   
大人の私たちの頑張りどころは、
まさにこの局面!
   
  
もちろん、「愛が見えなくなった」と
一時的には混乱するもの。
  
でも子どものように、泣きわめくだけでなく、
   
これまで育んできたふたりの歴史を心にとめ、
    
大事なものを抱きしめる気持ちで、
   
もう一度、パートナー自身を、見てみましょう。
     
    
「これまでの人生で築いてきた自分自身」を
全身全霊フル活動させながら、
   
出会った頃とは大きく変わった
今の関係性に、
     
祈りを込めながら自覚的に、関わることが肝心です。
   
   
みなさんの中には、
逆の立場を考えたほうが、
想像しやすい方もおられるかもしれません。

もし、パートナーに、
理想の異性像を押しつけられ、
自分のありのままを見てもらえないとしたら――。
   
   
それは息苦しく、
   
素の自分を認めてもらえない
悲しさ、寂しさ、辛さがありますよね。
   
  
   
理想の異性像を、相手に重ね、
まるで鏡の映し合いのようにうっとりする…、
   
そんな未熟な関係にとどまっているところから、
そろそろ卒業していきましょう。
   
    
そして、あらためて
   
     
ややこしい問題を抱えながらも、
     
でも、なんとか生きている自分を
「よくやっているね」と認めてあげる――。
  
     
そして自分と同じように、パートナーも、
     
「人生色々ある中で、
自分にも関わろうとしてくれる、
かけがえのない存在だ」と、
    
血の通う人間として認め、受け入れてみる――。
  
     
もちろん“言うは易(やす)し、行うは難(かた)し”で、
たやすいことではありません。
   
しかし、そんな関わりあいの継続が、
  
「愛するということ」。
    
たくさんのカップルの大事な局面に
立ちあわせていただいている経験から、
   
私は確信しています。 

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