「優しさに包まれたい・甘えたい願望」を、うま~く活かして二人一緒に幸せをかなえる秘訣

こんにちは。臨床心理士として20年、

「幸せな結婚・夫婦・家族カウンセリング」の谷地森久美子です。

前回の「良質の甘え合い」の記事は

皆さまから様々な形で大きな反響をいただきました。

今回は、親しい相手とのあいだで、

いかに甘えを育んでいくかの具体的なコツと、

甘えあいの意義について。

これはメイク・ラブの在り方にも関わる話です。

それでは、はじめていきましょう。          

********************************
  

                        
みなさんの中で、「甘え」「甘え合う」は、自分には関係がない…、
   
そして、そんなことなんて、
遠くに置いておきたい気持ちにかられる方も
おられるでしょう。
     
特に、男性は、…そうでしょうか?
     
男性は、子どもの頃に、
「強くあれ」といった教育を受けるため、
   
「甘え」は真逆の在り方にも
感じられるかもしれませんね。
      
       
でも、これまでたくさんの方とお会いして思うのは、
社会でご活躍の、エネルギーに満ちあふれた方ほど、
   
この「甘え」のエッセンスを人生や生活の中で、
うま~く使っています!
    
    
「甘え」「甘え合う」がしっくりこない場合、
別の言葉で表現すると、
     
こころをひらいて、自分の弱さを
大切な相手と分かち合うこと、ともいえますし、
    
「良質な相互依存」とも言えるでしょう。
   
      
でも、その背景にある重要な要素が、
「甘え」なのです!
    
人生において「甘え」の要素が重要であることは、
これまで何度か、このページでもご紹介してきました。
   
そして今回の内容は、次のような「あなた」におくります!
      
    
そばに安心できる存在が誰もいない状況で、
叫びたいような不安の中、
必死で生き残ってきたあなた。
     
幼い頃、「そのまま」では肯定されず、
高い期待や要求を強いられてきたあなた。
     
親とのあいだで、確かさのある一体感・安心を
充分味わうことができなかったあなた。
     
そして、
抱きしめてもらいたい気持ちを心の奥におさめて、
寂しさや辛さをバネに頑張ってきたあなた。
   
    
今回は、上のような道のりを経て、
自立は手に入れられたけれど、
甘え下手になってしまった――、
   
そんなあなたが、
    
日々の生活やパートナーとの関係に、
「甘え」(良質な相互依存)の要素を取り入れて、
幸せをつかむための、3つのコツをご紹介します。
           
        
1)  意図して甘える!!!:
   
「自分の足で、しっかり立つ(自立をする)」ことと、
「相手に身をゆだねる(甘える/依存する)」こと――。
    
一見、真逆に見える、この2つは、
幸せをつかむための必須要素です!   
      
    
「自立」は、子ども時代のある時点から、
    
特に30代半ばまでの人生前半の課題として、
求められる要素のひとつです。
   
しかし、実際は、
ひとり超然と、生きていくのは辛いですね…。
     
私たちは、そのままの自分をゆだね、
そして受けとめてくれる、「相手」が必要です。
    
相手とのあいだで、甘えを表現しあえた方が
     
心も身体も、そして生き方においても
ゆるんだ分、余裕が生まれ、可能性が広がります。
    
そして、日々の幸せ感も増しますね。
   
そういう意味で、
   
あなたの生活に、
意図して甘えを取りいれていくこと――。
     
“意図して”がポイントです!
           
無自覚のままでは、人によって際限なく
甘えてしまうことが、あるからです。
   
でも、もし、境界線なくベターっと甘えてしまっても、
気が付いた時に、軌道修正すればいいのです。
      
完璧主義を目指さず、その都度、
微調整していく柔軟性も、
甘えのスパイスのひとつですね。
   
   
2) ふたりの関係に、あえて
「甘える空間、機会を設ける」:
   
ここでは上記1の「甘えを意図する」に関しての、
具体的な工夫を考えていきましょう。
   
   
人間関係には、甘えが実現する、
(こころの)隙・状況・空間が必要です。
   
「助けなんて、いらない。平気」と
いった雰囲気や、入り込む隙がないと、
     
当然、近寄りがたく、甘えの要素が、
大事な人とのあいだに根付くことができません!
   
   
知らず知らずに身についてしまった心のよろいは
簡単には外せないし、ゆるめられない。
さて、どうしましょう…。
   
ここでひとまず、あなたの周りの愛すべき友だち、
お仲間を思い出してみましょう。
  
ついつい手助けしたくなるような
甘え上手の人は、いませんか。
    
身近なモデルを手本に、まずはあなた自身、
マネをしてみましょう。
    
それが、あなたにとっては、ガードをゆるめ、
心をひらく練習になるはずです。     
     
    
例えば、自分ができそうなことでも、
相手の得意分野に関しては、
あえてお願いしてみる――。
   
     
甘えの要素が生まれやすい状況を、
ふたりのあいだにつくってみる――。
      
カップル・夫婦だったら、マッサージやバスタイム、
もちろんメイク・ラブも、そのひとつ。
       
肌と肌とのふれあい、そして身をゆだねる時間。
  
それらの至福の時に、日ごろ口にできない
思いを、分かち合う。
    
頭をフル回転する意識状態とは違って、
夢見のときでもあることを活かし、
    
「甘えたい欲求」を相手にひらいていくことを
自分自身に許してあげましょう。
       
このような時間・状況・空間を、
生活やふたりの関わりの中に意図的に作っていく――。
   
甘えの技を磨くには、「工夫・練習・積み重ね」が基本です!  
       
      
3) 良質な甘えが土台となった「ともに生きる」は
人生最大の、創造的な試みです!:   
         
もし私たちが、子ども時代に、
「ほど良い依存/甘え」を経験できなかったとしたら、   
     
大人になった現在でも、
「優しさに包まれたい・甘えたい」気持ちは、
    
心の奥で、かなえられることを願っているはずです。
     
いわゆる“いい歳”になったミドルエイジ層でも、
この気持ちを抱えている方は、しばしばおられます。
       
ここで、みなさんに、強くお伝えしたいことがあります。
   
それは…、
     
パートナーと「ともに生きる」こと自体が
可能性に満ち満ちている――! 
   
このことを、胸に刻み込んでくださいね!
    
    
閉塞感のある、いわゆる依存関係ではなく、
    
「良質な甘えあい」が自然に循環している関係に
なっていけばいくほど、
   
関わりの中に喜びや安らぎがあふれ、
「明日も生きていこう!」と元気や勇気が
湧いてきますよね。
    
      
世界的に著名な精神科医、ハインツ・コフートは、
     
    
ほど良い甘えや依存は、私たちがいくつになっても、
     
酸素や水のように、「生きる上で必要不可欠な要素」
であることを強調しました。
    
    
       
反対に、ほど良い甘えの関係を得られないままだと、
    
自分の生命の源に触れられないような枯渇感で、
生き辛さを感じ続ける人生となります。
      
そして、「甘え」「依存」が、ほど良く
充足されているかどうかの問題は、
   
関係性を揺るがす出来事の水面下で、
見え隠れする、テーマのひとつなのです。
   
     
コミュニケーションギャップや性格の不一致、
セックスや性にまつわる問題、
そして離婚の危機でさえも――。
     
      
もしあなたが、ほど良い甘え合いを
パートナーとの関係で大事にしつつ、
   
ふたりに訪れる、困難ひとつひとつに
あたっていくことができたとしたら、
    
それは…、独身だった時代では考えられないほどの、
     
量子力学的な飛躍を、あなたとパートナーは、
実現していくことができるでしょう!
     
       
その局面で肝心なのは、
    
たとえ困難や面倒が付きまとっても
「手を抜かない」こと――。
    
問題・課題を乗り越え、やり切る
「決意」があること――。
    
最後まで「互いに関与し続ける」こと――。
   
       
それらを「意図する/できる」が自分を支え、
    
自分自身、そして自分の未来を信じられることが、
相手への信頼に繋がり、
    
さらには「私たちという関係性」をも、
ふたりで、ともに信じられる。
   
   
以上のような、ある意味、
人生をかけた創造的試みを、
    
かけがえのない生命と時間をかけて
全うし続けること。
     
――それが、結婚の醍醐味だと私は確信しています。

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