彼が結婚をはぐらかす心理的な理由である永遠の少年性とは

こんにちは。相談件数4万件、
「幸せな恋愛・結婚サポートカウンセラー」、
谷地森久美子です。

30代後半から40代にかけての
「気持ちはあるのに、なかなか結婚できない女性」
の話を聞いていると、相手の男性が
「永遠の少年」であることが多々あります。

今回は、私たちのこころに潜む「永遠の少年/少女」
について考えていきたいと思います。

さて、はじめていきましょう。

*****************
 

    
みなさんは、「永遠の少年」をご存じでしょうか。
    
これは日常用語でも使われていますが
    
ユング心理学においては、
「思春期状態にいる大人になれない人」の
総称として使われています。
     
結婚できない話と、どう関係するのか、
一言で言うと、
    
彼/彼女はいつも、自分の、
〔本当の「時」は「まだ来ていない」〕と
思っています。
    
だから、結婚を決められないのです!
    
   
これは、どういうことでしょうか。
さらに詳しく説明しますね。
    
(以下、便宜的に「永遠の少年」と略し
ますが、「その性質・気質を持っている人」
というイメージでお読みください)
    
彼ら(彼女ら)の代表的特徴を
今回は3つ、ご紹介します。
     
1) 今現在の状態を「仮の人生」と
  思っている:
    
永遠の少年は
「いまだ、本来の自分を生きていない」
と思う傾向があります。
   
そして、
自分にあった職業が見つけられず、
仮に職についても、すぐに替えたり、
   
現状に満足できない状態が
常となっています。
  
   
「自分は“特別なはず”である。
平凡な日常におさまっている状態や、
今のポストは、本来の自分ではない」と思い、
  
あるいは、
   
「いつの日か、自分が世界を変える・救う」
という願望を心ひそかに持っています。
   
特に後者のような願望に対して
   
「いやいや、こんなことを普通の人、
考えないでしょう?!」
  
と、疑問を抱く方もおられるでしょう。
    
    
しかし、みなさんの中で
はるか昔の子ども時代に、
  
何かの分野や世界で、
自分が、すごい活躍や成果を
おさめるんじゃないか…、
   
   
そんな夢を思い描いていた記憶、
ありませんか。
   
   
つまりこれが若い時代の、
心の特性であり、
    
永遠の少年は何歳になっても、
少年の心を持ち続けているのです。
   
    
この心の状態自体が悪いのではなく、
  
現在の、等身大の自分に
見合ったものであるか、
   
自分の限界を知った上での
願望であるのか等が、
   
「永遠の少年」か、どうかの
見極めどころです!
   
   
人によっては、この願望が、
劣等感の裏返しの場合もあります。
  
  
2)「夢の途中」「夢見がち」なためか
若々しい人が多い:
  
「永遠の少年」というだけあって、
中年期に達しても若々しさを
備えている人が多いです。
   
  
ユングの、最後の弟子でもある、
マリー・ルイーズ・フォン・フランツは
次のように表現しています。
     
    
「年をとっても若者の魅力を備えていて、
シャンパンのように爽やか」
    
「彼らは、興味深い話に事欠かず、
相手に爽やかな影響を与える」
   
「紋切型の会話が嫌いで、
内的な深い質問を発し、
まっすぐ真実へと突き進む」
  
   
まさに10代後半の、瑞々しさ、新鮮さ。
  
少年っぽい男性が好きな女性にとっては
心惹かれる存在ですね。
   
同様に、永遠の少女である女性も
非常に魅力にあふれています。
  
  
一番目にあげた特徴のように、
   
常に心が「いまだ」の状態で
  
現実に生きながらも、
同時に夢の途中(夢見の状態)のためか、
     
浦島太郎が竜宮城にいるあいだ、
歳を取らなかったように、
    
男女問わず、外見も、実年齢より
若く見えることが珍しくありません。
     
「本当は、何歳なの?」
と聞きたくなるほど、年齢不詳です。
     
       
さて永遠の少年にとっての
「結婚」とは、いかなるものでしょう?
  
   
この問いの答えが、3つ目の特徴となります。
  
   
3)束縛と感じられるものを、嫌う:
   
つまり永遠の少年は、結婚を避け、
先延ばしにします。
    
     
例えば、男性が「永遠の少年」タイプの、
カップルの場合、
   
女性が結婚を意識し出す30歳間近になっても、
さらには、35歳前後になっても
   
永遠の少年のほうは、とにかくマイペース。
   
ふたりのあいだに結婚というキーワードを
持ち出してはいけない雰囲気を、
いつの間にか作ります。
   
それでも最終的に、女性側が
結婚話を切り出すことになりますが、
   
永遠の少年は、結婚を決めません。
    
(多くの場合、明らかな拒否というより、
なんとなく、はぐらかし続けます)
  
  
愛する彼女が、
結婚したいと言っているのに、
なぜ決められないのでしょうか。
  
   
永遠の少年は、
  
いつか、もっと○○になるはず…、
でも今は、まだ、その時が来ていない…と、
  
いつまでたっても
自分の人生に満足できません。
    
       
そして、女性に対しても同じです。
     
「女友だち、あるいは彼女としてなら、
いいけれど、でも…」と。
  
       
フォン・フランツは言います。
     
     
「彼にふさわしい女性など決して現れない」
     
「いつでも、
この “しかし/でも” が割り込んで、
結婚も、どんな積極的な関係も
不可能にしてしまう」
    
     
永遠の少年は、
束縛されることを非常に嫌がります!
     
そして何よりも、相手が誰であっても、
   
結婚は、彼らにとって、
「縛り付けられるイメージ」が
つきまとうのです。
     
    
永遠の少年は、ピーターパンのように
心が少年のまま、一生を終えるのでしょうか。
     
   
実は、永遠の少年が嫌う「結婚」が、
鍵のひとつとなります!
    
永遠の少年と結婚について、
次回さらに、取り上げていきます。

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